小川博史画集戦後の洋画家裸婦婦人美人画海女祇園舞妓癒し系ギフト

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カテゴリー	本・雑誌・漫画>>>本>>>アート・デザイン・音楽
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#油彩 #裸婦 #美人画約520ページ長辺が約31cmある大型本ゆうパック 80サイズ状態：中古・概ね良好 ■本書序文■ 小川博史が光風会展や日展を舞台に活躍し、独自の人間像の表現によって戦後の洋画界にゆるぎない地位を築いたのは周知のことである。また愛知を拠点としたその活動が指導的な意味でも重要であったことは、彼が南風会を創立して画家たちの研鑽の場とし、後進の育成にも努めたという事実が端的に物語っている。彼の生涯をかけた絵画制作、それは写実を基本として対象の本質に迫ろうとするもので、単純化した人体像による画面構成と重厚なマチエールによって、あたかも彫刻に例えられるような揺るがぬ存在感を追究したものであった。その画業は1931(昭和6)年「第8回サンサシオン展」での初入選から数えても実に80年近くに及んでいる。 20代から30代の頃、彼は画室の人物や志摩地方の海女などを題材にして、人物を中心にその周囲にあるさまざまな事物までを緊密にまとめあげ、画面に変化と活気のある構成を生み出すことを得意としていた。そして1957(昭和32)年、初めてエジプトやヨーロッパ各地を訪れたことが契機となって、その制作は飛躍的な展開を見せることとなった。ほぼ人物だけに絞り込んだモティーフと重厚なマチエールによる堅牢な造形が確立されていった。彼はやがてギリシャをはじめとする古代地中海世界の美術に強い関心を抱くようになった。そこで見いだした歴史を経ても変わることのない確かな存在感、それを自らも追究することによって、この画家ならではの成熟を見せていったのである。彼の絵画は、必ずしも鑑賞者を気軽に誘い込み楽しませてくれるものではないかも知れない。しかし、余分なものが削ぎ落とされ彫刻のようにさえ感じられる人間像、重厚といって一言では片づけることのできないニュアンスに富むマチエール、また豊かさのなかにも抑制のきいた色彩表現などに留意しながら作品との対話を進めていくことでその魅力に触れ、じっくりと楽しむことができるはずである。歴史や風土の中に生きる人間を見つめ、描くことに人間と世界の本質を求め続けた画家の生涯にわたる制作とその特質を、この画集の出版を機に改めて味わうことにしたい。

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